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ASUSが東芝抜く、初のPC世界5位


ニュース 電子 作成日:2010年4月16日_記事番号:T00022171

ASUSが東芝抜く、初のPC世界5位

 
 市場調査機関ガートナーが15日に発表した第1四半期の世界パソコン市場統計によると、世界シェア(出荷ベース)で華碩電脳(ASUS)が東芝を抜き、初めて世界第5位(5.5%、前年同期比2.2ポイント上昇)を獲得した。第1四半期の好調を受けASUSは、今年の出荷目標を上方修正したとの見方も出ており、今年通年でのシェア4位、来年の世界3大ブランド入りに向け全力を挙げる。16日付工商時報が報じた。
 
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 ガートナーの統計によると、3月にノートPC出荷台数で160万台の過去最高を記録したASUSは第1四半期、PC出荷台数が前年同期比114%増の464万台となり、東芝の同35%増の462万台をわずかに上回った。

 ASUSは同期の業績好調について、「幸先の良いスタートが切れ、今年の世界4位入りの可能性が高まった」との認識を示している。

 ただ、同日発表されたIDCの統計によると、世界シェア5位は東芝(シェア5.8%)で、ASUSは依然6位にとどまった。
 
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トップ5に華人ブランド3社
 
 またガートナーの統計では、第1四半期シェア18.2%を獲得したヒューレット・パッカード(HP)がトップを維持、2位はエイサー(シェア14.2%)、3位はデル(同12.1%)、4位は聯想集団(レノボ、同8.3%)と続いた。世界上位5位のうち台湾ブランドが2社、華人ブランドが3社を占め、さらに出荷年成長率では同3社が上位を独占する結果となった。

 第1四半期出荷台数は1位HPが1,532万台で、前年比19.3%増と成長率が市場平均を下回ったのに対し、今年世界首位を目指す2位エイサーは1,200万台で同54.3%の大幅な成長を見せ、昨年同期7.6ポイントあったシェア差が今期は4ポイントまで縮まった。

 ただガートナーは、HPは依然高い競争力を維持しており、世界経済の好転により商用PC需要が高まるにつれ、同社の強みが発揮されると指摘した。

Q1パソコン市場、大復活
 
 第1四半期の世界PC市場全体の出荷台数は、ガートナーによると8,434万4,000台で前年同期比27.4%増、IDCによると7,913万4,000台で24.2%増と、ともに大幅な成長を記録しており、同市場が力強い回復を遂げていることを示した。

 ガートナーの主席アナリスト、北川美佳子氏は、世界PC市場の好調は、主に欧州、中東、アフリカ市場の回復の強さが要因となっていると指摘。一方、米国、中南米市場の成長は予想より低調なものとなっているという。

 またガートナーは、商用PC需要の高まりは予想以上に早く表れているとしており、今年下半期から来年初旬にかけてWindows7(ウインドウズセブン)への移行に伴う、爆発的なPC買い替え需要が訪れると予測した。
 
【図】【表】