台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）は19日、今年下半期の半導体ウエハー65ナノメートル製造プロセスの受託生産契約価格について、「顧客との間で決定した長期価格であり、短期的な景気変動や市場変化で変更することはない」とし、値下げを見送ることを示唆した。市場では当初、下半期に５％程度の値下がりが予想されていたが、供給不足の状態が続いているため、ＴＳＭＣは強気の姿勢を維持した。20日付経済日報が伝えた。
業界には契約価格を四半期ごとに５％引き下げる慣例が存在するが、65ナノの生産設備でフル稼働状態が続いていることから、値下げは見送られた。
ＴＳＭＣや聯華電子（ＵＭＣ）などは通常、大口顧客と半年先の契約価格を事前に決定している。契約価格が据え置かれる見通しとなったことから、当初値下げを見込んでいた取引顧客にとっては、事実上の値上げとなりそうだ。
