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作成日:2010年4月21日_記事番号:T00022238
南部の水不足改善策、6年間で540億元投入
立法院は20日、台湾南部の水不足問題を解消するため、新たな水源の開発、ダムの浚渫(しゅんせつ)や流木除去などに今後6年間で540億台湾元(約1,600億円)を投じることを柱とする特別条例を可決した。21日付聯合報が伝えた。
対象は、河川「曽文渓」水系にある曽文ダム、南化ダム、烏山頭ダムの3カ所。予算の内訳は▽新水源の開発(177億2,600万元)▽ダム改良と浚渫(174億6,000万元)▽ダム集水域対策(123億元)▽水源の配分調節、予備システムの改善(71億1,400万元)──などとなっている。また、集水域での乱伐防止などの指導を強化する付帯決議も行われた。
台湾南部では今年もダムの貯水量が減少を続けており、高雄地区では5月末までの水道供給しか賄えない状態で、5月以降の梅雨による降水に期待がかかっている。
一方、南部のダムは台風による流入土砂で機能が低下しており、雨季や台風シーズンを控え、現在浚渫作業が急ピッチで進んでいる。ただ、昨年8月の台風8号(アジア名・モーラコット)で引き起こされた水害で大量の土砂が流入した曽文ダムは、1日に1万トンの土砂を除去しても作業が追い付かず、経済部水利署の関係者は「年中休まず作業しても25年かかる」と指摘している。