製紙原料のパルプ国際価格上昇が続いていることを受け、台湾キンバリー・クラーク（ＫＣ）は21日、「舒潔（クリネックス）」ブランドの平版（ティッシュペーパーを１枚ずつ重ねて包んだもの）および抜き取り式ティッシュペーパーを４月末から１割値上げすることを決めた。22日付蘋果日報が伝えた。
同社は今回の値上げについて、永豊餘造紙と正隆紙業の大手２社が３月、コスト上昇を受けて価格を引き上げたが、これに追随する措置と説明している。
パルプの国際価格は、４月に１トン当たり50米ドル上昇に続き、５月も同程度上昇するとの観測が出ている。北米でのオファー価格は同1,000米ドル近くとなり、1995年の過去最高水準に迫る勢いとなっている。
ただ、永豊餘造紙は現時点での原料コスト上昇は吸収可能な範囲に収まっているとして、文化用紙、家庭用紙の値上げは当面行わない方針を示した。
