ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

クアンタ、コンパルから首位奪回へ


ニュース 電子 作成日:2010年4月27日_記事番号:T00022375

クアンタ、コンパルから首位奪回へ

 
 ノートパソコン受託生産大手、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)は26日、第2四半期の出荷台数が前期比15~20%増となり、業界平均5~6%を大きく上回るとの見通しを示した。証券会社は、前期に業界最高の1,250万台を出荷した仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)から、クアンタが首位を奪回すると予測。通年の連結売上高でも、初めて1兆台湾元(約3億円)を超えると好感している。27日付経済日報などが報じた。
 
T000223751

  
 クアンタが26日発表した第1四半期の出荷台数は、前期比3.5%減の1,100万台。連結売上高は前期比10.1%減の2,526億元、純利益は同23.0%減の53億2,900万元、1株当たりの利益(EPS)は同25.3%減の1.41元だった。2009年純利益は223億1,300万元で、EPSは過去10年で最高の6.09元だった。

 梁次震クアンタ副董事長は第2四半期を好感する理由について、ライバルメーカーが低価格ノートPC(ネットブック)に注力した中、大画面のノートPCをターゲットとした昨年の受注戦略が好結果に結び付いていることを挙げた。今年はインテルのモバイル向けプラットフォーム「カルペラ(Calpella)」の登場でノートPC購入意欲が刺激され、新機種が相次いで発売されることから、クアンタの出荷が業界平均を上回るとの予測を示した。 さらに、ノートPC出荷台数、売上高ともに第1四半期を谷底として四半期ごとに成長すると強調。景気回復と企業によるPC買い替え商機から下半期の伸びも期待でき、通年の出荷目標5,000万台は達成できると自信を示した。このことから、市場では連結売上高も昨年の8,397億元から大幅に成長すると予測されている。

 梁副董事長は一方、懸念事項として、部品の供給不足問題がまだ解消しておらず、グラフィックチップ、プロセッサー、DRAM、受動部品などの需給が逼迫(ひっぱく)していることを挙げた。

タブレットPC、上位機種で参入意欲
 
 林百里クアンタ董事長は、アップルの「iPad」が人気のタブレット型PCについて、比較的単純な製品で利益への貢献度は高くないと分析。その一方、同社は顧客の需要に応じて専門性の高い機種で参入すると語った。また、タブレット型PCのコピー商品が相次いで市場に出回り、ネットブック市場に打撃を与えるとの予測も示した。
 
【表】