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流れ盤斜面の横滑り、台湾全土に248カ所


ニュース 社会 作成日:2010年4月29日_記事番号:T00022410

流れ盤斜面の横滑り、台湾全土に248カ所

 
 基隆市のフォルモサ高速公路(国道3号)で25日に起きた大規模な山崩れをきっかけに、地滑りが他の地層と比べて発生しやすいといわれる流れ盤斜面の危険性に対する懸念が高まる中、経済部中央地質調査所は28日、流れ盤斜面のうち、岩盤の横滑りが認められる地点が台湾全土に248カ所(1,727ヘクタール)存在することを明らかにした。29日付中国時報が伝えた。
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現場では不眠不休の復旧工事が続いているが、高速道路は依然大量の土砂に覆われている(29日=中央社)
 
 内訳は北部が119カ所(347ヘクタール)、中部が64カ所(572ヘクタール)、南部が30カ所(596ヘクタール)、東部が35カ所(212ヘクタール)となっている。多くの地点で危険性が指摘されたことを受け、同調査所のウェブサイトは終日接続しにくい状態が続いた。

 台北周辺でも双渓、八堵、陽明山、木柵、内湖などの山間部に岩盤の横滑りが見られるという。同調査所の江崇栄副所長は「横滑りが認めれる地域では、建設会社に施工方式が地形に適しているかどうか、工法が安全かどうかなど、検査を求めることが可能だ」と指摘した。

 台北市士林区の山すそに位置する国立故宮博物院も例外ではない。実際に1975年には裏山の崩壊による死亡事故が起きているため、同院では昨年の台風による豪雨を受け、災害リスク分析が行われた。その結果、落石、冠水などの危険があることが改めて指摘され、台湾を代表する国宝も危険にさらされていることが分かった。