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中興票券事件の寄託資金所有権、国民党と宋楚瑜氏が対立


ニュース 社会 作成日:2010年4月30日_記事番号:T00022435

中興票券事件の寄託資金所有権、国民党と宋楚瑜氏が対立

 
 2000年の総統選挙当時、中興票券を舞台にした資金スキャンダル(中興票券事件、通称・興票案)で台北地裁に寄託された資金2億4,000万台湾元(約7億2,000万円)が宋楚瑜・親民党主席サイドによって持ち出されたことをめぐり、国民党が返還を求め反発を強めており、10年前の「遺恨」が再び表面化している。30日付中国時報などが伝えた。
 
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上海で台湾メディアの直撃取材を受けた宋氏は「台湾のスキャンダルを外に持ち出すな」と声を荒げた
(30日=中央社)
 
 中興票券事件とは、当時国民党秘書長だった宋氏が党の資金を不正流用したとされるもので、宋氏が離党して総統選に出馬したことに反発する国民党が宋氏を告訴したことを受け、宋氏は使途を説明できなかった2億4,000万元を小切手で裁判所に寄託していた。しかし、宋氏は資金の寄託期限10年間が切れる直前の最近になって、当時の国民党主席である李登輝元総統と和解し、寄託していた資金を持ち出した。これに対し、国民党は資金は国民党に帰属するとして、猛反発している。

 国民党は「宋氏が資金は自分の物だと主張するならば証拠を示すべきだ」として、宋氏に資金を国民党に引き渡すよう求めている。馬英九総統(国民党主席)は「資金が返還されれば、公益目的で寄付する」と表明した。

 上海に滞在中の宋氏は「すべて弁護士に処理を任せてある」と述べ、詳細なコメントを避けた。