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作成日:2010年5月3日_記事番号:T00022463
馬とタカと犬、動物タイルで馬総統を侮辱?

台中市の桜の名所「太原賞桜廊道」(花見通り)が、このほど景観改造の補修工事を終えてお目見えした。しかし、完成したばかりの石畳の道の所々にはめ込まれているタイルの図柄と配列に、馬英九総統を侮辱する意図が込められているのではないかと話題になっている。
タイルに描かれているのは、馬、タカ、犬、リス、牛、ハトの6種類の動物。問題なのは、図柄が「馬・タカ・犬・タカ・犬」の順に並んでいるタイルがあることだ。たいていの人は、見て直ちに馬総統を連想するはずだ。というのも、台湾語で「タカ」は「英」と同音であり、「犬」を表す中国語「狗」は台湾語で「九」と同音だ。「馬・タカ・犬」の配列はすなわち「馬英九」を意味するのだ。
「鷹犬」とは中国語で「手先、走狗(そうく)」の意味であることから、通して解読すると「馬英九は手先」と、馬総統の「傾中姿勢」を揶揄(やゆ)しているとも読める。
また、馬以外の他の5種類の動物はすべて足が地面に着いたデザインであることから、「馬は地に足が着いていない」や、「馬(リーダー)が他の動物(大衆)と歩調を共にしていない」との風刺にも取れる。
このことから国民党支持派は「国家元首を侮辱するもの」と批判している。しかし見る人によって解釈はさまざまなようで、民進党派は「馬総統へのご機嫌取りを意図した駄作だ」と逆の見方をとっている。
問題の台中市では、䔥家旗副市長が「工事は設計から施工に至るまで、すべて著名な建築事務所に外部委託したもの」と、同市政府は関与していないことを強調。しかし、これ以上要らぬ憶測を呼ばないようにと、業者に配列を変えるよう要求するという。
䔥副市長は「本来はごく単純な動物の配列にすぎない」と言い張るものの、この設計者の真意はいかに?本人に意図をこっそり聞いてみたい気がする。