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4人の死刑執行、存廃論議の中で4年ぶり


ニュース 社会 作成日:2010年5月3日_記事番号:T00022466

4人の死刑執行、存廃論議の中で4年ぶり

 
 曽勇夫法務部長は4月28日、死刑囚4人の死刑執行書類に署名し、30日夜に銃殺による死刑が執行された。死刑の存廃問題が論議を呼ぶ中、台湾で死刑が執行されたのは2005年12月以来4年4カ月ぶりとなる。1日付中国時報が伝えた。
 
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廃死聯盟は1日、法務部前で抗議活動を行った。なお、死刑制度は廃止よりも存続を支持する世論のほうが大きい(1日=中央社)
 
 死刑が執行されたのは、いずれも殺人罪で死刑が確定していた張俊宏、張文蔚、洪晨耀、柯世銘の各死刑囚で、台北、台中、台南の各刑務所で30日午後7時半に一斉に執行された。

 曽法務部長は、死刑廃止論者の王清峰前法務部長が辞任したことに伴い、3月に就任したばかりで、これまでも「死刑執行を年末まで延ばさない」と発言するなど、死刑執行に積極的な姿勢を示していた。

 法務部の呉陳鐶常務次長(次官)は「法律に基づく行政は国家の基礎であり、法務部の一貫した基本的立場だ。死刑廃止は法務部の究極的目標ではあるが、現行法では死刑が廃止されておらず、死刑確定者の死刑は依然法律に基づき執行されるべきだ」とコメントした。

 これに対し、死刑廃止を主張する「廃除死刑推動聯盟」(廃死聯盟)の林欣怡執行長は「死刑囚41人が(死刑に関する)憲法判断を求めている状況で死刑が執行されたのは、驚くべきでことで受け入れられない。慎重さを欠く」と批判した。