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洋華とライテック、タッチパネルで合弁


ニュース 電子 作成日:2010年5月4日_記事番号:T00022521

洋華とライテック、タッチパネルで合弁

 
 タッチパネル最大手で、抵抗膜方式製品を主力とする洋華光電(ヤング・ファスト・オプトエレクトロニクス)は3日、光ディスク大手、錸徳科技(ライテック)傘下の有機発光ダイオード(OLED)パネルメーカー、錸宝科技(RITディスプレイ)およびITO(酸化インジウムスズ)導電ガラスの安可光電と、ガラス基板を使った静電容量方式タッチパネルを手掛ける合弁会社を設立すると発表した。第3四半期から量産開始予定で、洋華は製品ラインの充実を図ることで最大手の座を固める構えだ。4日付工商時報などが報じた。
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 新会社の資本金5億台湾元(約15億円)で、出資比率は洋華とRITディスプレイが各40%、安可光電が20%となる。

 アップルのiPhoneやiPadへの搭載で普及が急速に進むガラス基板を使った静電容量方式タッチパネルは、ITO導電ガラスにリソグラフィー工程を施した後、タッチセンサーおよびモジュールを組み合わせる。今回の合弁では洋華が顧客の獲得を担い、安可光電がITO導電ガラスを提供、新会社がリソグラフィー工程を手掛けた後、製品を洋華に引き渡す分業体制がとられるもようだ。

月産6万枚、中小型がターゲット

 洋華は現在、リソグラフィー工程を南亜科技に委託しているが、生産能力不足となっているためライテックグループとの合弁に踏み切ったとみられる。新会社は、RITの既存設備を利用し、370mm×470mmおよび400mm×400mmのガラス基板で月6万枚の量産を計画している。携帯電話向けなどの中小型製品は製造過程でガラスが割れやすく良品率が低いため、現段階で市場規模が比較的小さいことから同サイズをターゲットとする方針だ。

静電容量式の比重を3割に

 洋華は目下18%にとどまっている静電容量式タッチパネルの売上比重が、今年第2四半期には20%に、通年では30%まで拡大すると見込んでおり、同分野の世界最大手、宸鴻光電科技(TPKタッチ・ソリューションズ)に挑戦する。

 洋華は現在、サムスン電子、LGエレクトロニクス、宏達国際電子(HTC)など世界的携帯電話メーカーを主要顧客としているが、静電容量方式製品を強化することで、今後さらなるシェア拡大が見込まれる。

【表】