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新奇美の4月売上・出荷、AUOを圧倒


ニュース 電子 作成日:2010年5月11日_記事番号:T00022668

新奇美の4月売上・出荷、AUOを圧倒

 
 新・奇美電子(チーメイ・イノルックス)が10日発表した4月の連結売上高は499億2,700万台湾元(約1,480億円)、液晶パネルの出荷枚数は大型1,144万7,000枚(前月比17%増)、中小型3,772万7,000枚(前月比49%増)で、従来最大手の座にあった友達光電(AUO)をはじめ業界他社を圧倒した。11日付工商時報などが報じた。
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 新・奇美電は、群創光電(イノルックス・ディスプレイ)、旧・奇美電子(CMO)、統宝光電(トポリー・オプトエレクトロニクス)の3社合併により3月18日に誕生。このため、単月の売上・出荷実績が完全な形で発表されたのは今回が初めてだ。

 4月売上高は、目標としていた500億元には及ばなかったものの、AUOの411億5,400万元を21.3%上回った。前月比では30%増だが、3月1~18日の業績を群創1社のみの数値で計算しているため、成長率は実態を完全には反映していない。

 液晶テレビやノートパソコン、モニター用の大型パネルの出荷枚数は、AUOの966万枚を18.5%上回った。9.7インチ以下の 中小型パネルは、AUOの2,110万枚を78.8%、中華映管(CPT)の2,680万枚を40.7%上回った。

 なお、末端応用製品の進化や製品戦略の違いにより、中小型パネルの定義はメーカーごとに異なっている。奇美電は9.7インチ以上を大型、それ以下を中小型としている一方、AUOは10インチ、瀚宇彩晶(ハンスター)は11インチを分類の基準としている。

「顧客は現段階で安定」

 11日付電子時報によると、奇美電の連結売上高の対象となる企業は以下の通り。▽Innolux corporation▽群康科技(深圳)▽Lakers▽統宝光電顕示系統(上海)▽南京翔宝光電▽南京台康科技▽TPO HK▽TPO USA▽寧波奇美光電▽寧波奇信電子▽南海奇美電子▽南海奇美光電▽東莞奇信電子▽CMO JAPAN──など。パネル
の出荷枚数統計には、モジュールおよびシステムも含む。

 市場では、奇美電は3社合併後、一部顧客からの受注流失が進むとの観測もあったが、同社は現段階で顧客は安定しており、下半期は引き続き増収が見込めるとコメントしている。


【表】