ニュース 社会 作成日:2010年5月17日_記事番号:T00022759

ホステスと本当の恋愛をしているように錯覚させ、純情な男性たちから多額の金銭を巻き上げていた集団詐欺事件で、台北地検署は14日、首謀者ら詐欺グループ86人を起訴した。2009年1月からの1年間だけで、被害者は1万3,554人、被害総額は9億4,000万台湾元にも上ることが判明しており、恋愛詐欺事件としては台湾で過去最大規模だ。
台北市内に4店のスナックを経営する詐欺グループのボス、謝旭圳被告(40)は、中国福建省廈門市にインターネット電話のコールセンターを設け、「秘書」として雇った中国人女性数十人に、ターゲットとなる台湾の男性に電話攻勢を掛けていた。
「秘書」は偽名で「あら、お久しぶり、私のこと忘れたの?○○よ!」などと話し、親しくなった上で「会いたい」と謝被告の店で会う約束を取り付ける。そこで今度は、店の台湾人ホステスが「秘書」になりすまし、個室で男性と会って疑似恋愛に持ち込むという仕掛けだ。本当の恋愛だと思わせるため、時には「ただ」で性的関係を持つこともあった。
ホステスは、お金がない男性や、警察・司法関係者を友人に持つ男性はブラックリストに載せて再度連絡することはなく、ターゲットを絞り込んでいた。不運にもおメガネにかなった男性には、「恋愛関係」に至った後、「親が病気」「兄弟の学費」「借金がある」「身請けしてほしい」など、不幸な境遇を並べ立てて同情を引き、絞れるだけ絞り取ると雲隠れ。男性が詐欺に気付いても後の祭りというわけだ。
ある被害者(70歳)は、スナックの個室は1時間1万元以上で、数分間の逢瀬を楽しめるだけだったにもかかわらず、愛するホステスのために500万元の貯金をつぎ込んだ上、借金まで背負うはめに。
カモとなった男性は、中南部出身者が大半で、年齢は20代から60代、職業も大学生から公務員、会社経営者、果てはお坊さんまでさまざま。多くは恋愛経験が乏しく内向的な性格で、しかも同情心に厚い、やさしい男性だったようだ。
なお検察は、手口が非常に悪質な上、謝被告をはじめ大部分のホステスが容疑を否認していることから、3,000万元の罰金と厳しい実刑を求刑している。純粋な男心をもてあそんだ罪は重くて当然だ。
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