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高齢化・不景気で人気職種に変化、病院・葬儀関連の就業人口激増


ニュース 社会 作成日:2010年5月27日_記事番号:T00022993

高齢化・不景気で人気職種に変化、病院・葬儀関連の就業人口激増

 
 行政院労工委員会(労委会)の最新統計で、従来あまり人気がなかった病院や葬儀関連の職種に従事する人が、ここ5年間(03~08年)で激増していることが分かった。

 同統計によると、2003~09年の就業人口増加率は「病院管理」が1,128%増、「葬儀サービス」が1,073.5%増で、それぞれ4位と5位にランキングされている。また、「新職種」分類では、フィットネスクラブのインストラクターが5位にランクイン。08年時点で全土に約600人のインストラクターが存在し、その後も増え続けているという。

 一方、主計処の統計で99~09年における就業人数増加を見ても、「医療保険とソーシャルワーカー」が約11万6,400人増で3位に入っている。ちなみに、1位と2位は電子部品製造業(約19万2,400人増)および支援サービス業(人材派遣・清掃・セキュリティなど、約17万9,500人増)。

 病院関連の職種は給与も大きく伸びている。「医療設備制御スタッフ」の場合、平均月給は03年の3万8,100元から08年の5万9,700元へと、なんと5年間で約57%もアップし、8位だった。

 求人情報大手の1111人力銀行によると、台湾では近年、高齢化や経済的な豊かさから健康への関心が高まっており、それに伴い健康診断や医療美容、スポーツなどの関連産業の人材需要が増え、給与水準も上昇しているという。

 104人力銀行は、これまで人気がなかった職種に就業者が増えているのは、景気低迷も一因と分析する。葬儀サービス業の人気もその一例で、納棺師を描いた映画「おくりびと」(2008年、滝田洋二郎監督)のヒットがこの流れに拍車をかける形となったようだ。

 葬儀業界のトップ企業・龍巌人本によると、一般的な納棺師の月給は2万5,000~2万8,000元だが、ベテランになると8万~10万元にも。そのため競争率は高く、採用されるのは応募者の1割にも満たないという。