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「中華民国は亡命政府」、民進党主席発言に政府与党が猛反発


ニュース 政治 作成日:2010年5月27日_記事番号:T00022996

「中華民国は亡命政府」、民進党主席発言に政府与党が猛反発

 
 民進党の蔡英文主席が25日、台湾教授協会が編さんした「建国100年・流亡60年──中華民国台湾亡命60年と戦後台湾の国際的状況」新書発表会で、「中華民国は亡命政府であり、数十年台湾を強権的に統治し、台湾人に『中国性』を強要してきた」などと発言したことが、政府および与党・国民党から「選挙での独立急進派からの得票を目的とした国家をおとしめる失言で、族群(エスニックグループ)間の対立をあおるもの」と猛反発を呼んでいる。27日付自由時報などが報じた。
 
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穏健イメージの蔡英文主席だが、選挙が近付くと独立色の強い言動が目立つようになるのは民進党の「伝統」か(中央社)
 
 蔡主席の「亡命政府」発言に対し、総統府の羅智強報道官は、「台湾、澎湖、金門、馬祖のどこが外国領土なのか教えてほしい」、「民進党政権の8年間は違法で無効なものだったのか」などと強く批判した。金溥聡・国民党秘書長も、「選挙用の発言だ。失言を認めて謝罪した方がいい」とコメント。さらに年末の直轄市長選挙の国民党公認候補5人も相次いで批判の声を上げた。

 一方、民進党は「中華民国が1947年に台湾に逃れてきた政府であることは歴史的事実」と反論。蕭美琴・同党国際部主任は、「一部発言を取り出して故意に意味をねじ曲げ、選挙に利用しているのは国民党の方だ」と逆批判した。李俊毅・同党立法院党団幹事長も「歴代主席が中国を訪問した際に、『中華民国』を口にする勇気もない国民党こそ国家を矮小(わいしょう)化している」と反発した。