発光ダイオード(LED)エピタキシャルウエハー・チップ最大手、晶元光電(エピスター)は28日、同中堅メーカーの広鎵光電(ヒューガ・オプトテック)に出資を行い、戦略提携を結ぶと発表した。エピスターは出資比率47.9%でヒューガの筆頭株主となり、2社合計で所有する有機金属気相エピタキシー(MOCVD)装置は276台と、米クリーを上回り世界3位に浮上する。29日付工商時報が伝えた。
エピスターはヒューガが予定する第三者割当増資に15億台湾元(約42億6,000万円)を上限として応じるとともに、7,800万株の新株を発行して、エピスター1株に対しヒューガ2.36株の割合で株式交換を行いヒューガ株1億8,400万株を取得する。株式交換のための費用は73億3,000万元が見込まれる。なおヒューガは今後も独立した経営を維持する。
李秉傑・エピスター董事長は「MOCVD装置は今年世界全体で1,000台に達し、照明製品以外の電子製品向け生産能力は確保される」と指摘。将来的な生産過剰による価格暴落を避けるため、生産能力増強ではなく2社を統合する形で競争力を高めると提携の理由を説明した。2社は製品ラインナップの重複はあるが、顧客の重複は30%程度だという。受注は各社で行い、原料調達で統合の強みを生かす計画だ。
また戦略提携には穏懋半導體(ウィン・セミコンダクターズ)も参加するが、規模は現時点で未定となっている。