富士康国際（ＦＩＨ）の大幅賃上げやホンダの変速機工場のストライキが波紋を広げる中、台湾系の携帯電話部品メーカー、美律実業（メリー・エレクトロニクス）の深圳工場（深圳市宝安区）で５、６の両日、賃上げを求める従業員数千人によるストライキが起き、経営側は基本給を速やかに900人民元から1,050人民元（約１万4,000円）に引き上げることに同意した。８日付工商時報が「深圳工人網」の報道を引用し伝えた。
ストライキでは警備員との衝突も起き、けが人も出たもようだが、会社側が賃上げに応じたことで、事態は収拾に向かったという。
美律深圳工場の従業員数は約7,000人で、主に携帯電話用のイヤホンマイク、ブルートゥースイヤホンなどを生産しており、ノキアを主要顧客としている。
なお、８日付香港・蘋果日報によると、美律の従業員は会社側が今年４月に基本給を1,050人民元に引き上げる方針を示しながら、これまで賃上げが実施されていないことや、日曜日の出勤に残業手当が支給されないことに不満を持ち、ストライキに及んだという。
