台湾の特色といえば、「夜市（ナイトマーケット）」を思い浮かべる人も多いはず。夜市はＢ級グルメの宝庫でもあり、台湾を訪れる外国人観光客の実に７割以上が夜市を体験しているそうだ。

　交通部観光局が今年、観光の目玉として打ち出しているのがこの「夜市」。観光局は20日、各自治体が推薦する台湾全土の夜市30カ所の中から、美食家の審査により10カ所をノミネート。８月14日までネット投票（http://www.2010night.com ) を実施し、人気夜市を選出する。

　投票項目には「エコ」「フレンドリー」「魅力」「ショッピングのしやすさ」「おいしさ」の５項目が設定され、ネット投票と専門家から成る「鑑定団」による現地審査を合せて、各項目で「ベスト夜市」を選ぶ。

　ノミネートされた10カ所の夜市は、▽基隆廟口夜市（基隆）▽士林夜市（台北）▽華西街夜市（台北）▽寧夏夜市（台北）▽逢甲夜市（台中）▽文化路夜市（嘉義）▽花園夜市（台南）▽六合夜市（高雄）▽鳳山中華夜市（高雄）▽羅東夜市（宜蘭）──。いずれも特色のある有名な夜市ばかり。
　
　なおネット投票参加者には、２万5,000台湾元相当の旅行券など、総額100万元が当たる抽選も実施するというから、観光局の力の入れようがうかがえる。

　さらに今年第４四半期には、個人旅行で台湾を訪れた外国人観光客を対象に、100元の夜市グルメ消費券10万枚を無料配布する計画で、これにより台湾全土で60億元の経済効果が見込まれている。

　「鑑定団」のひとり、美食家の胡天蘭氏は、「夜市は夜のグルメ天国で、台湾の庶民の文化を最もよく代表している」と語る。個人的には、交通が便利な上、食べ物屋台の種類も豊富な華西街夜市が大のお気に入りだという。

　なお、ベスト夜市の結果発表は８月25日。このイベントで外国人観光客をより多く呼び寄せられるか、注目されるところだ。