市場調査機関、集邦科技（ＤＲＡＭエクスチェンジ）は28日、第３四半期のノートパソコン出荷台数成長率は例年の前期比15～20％増を下回る同12.8％増となり、下半期を通じ例年より成長力は低いとの見通しを示した。比較の対象となる上半期が好調だったことと、欧州信用不安が消費者心理に悪影響を与えていることが主な原因との見方だ。29日付工商時報が伝えた。
集邦科技は、ノートＰＣ輸送の海運比重上昇や、ブランドメーカーおよび販売業者が在庫消化に努めたことなどで、上半期末の６月の出荷台数は前月比9.3％増の1,700万台となり、例年になく好調だったと指摘した。また「第３四半期は月ごとに出荷台数が増加する見込みだが、経済情勢が不安定で受託メーカーの受注見通しが不透明なため、第４四半期については７～８月の末端市場の状況を見なければ分からない」としている。
一方で、市場調査機関ガートナーは「７月末以降、ユーロの信用回復などで世界経済は好転、下半期の欧州市場は今以上に低迷することはない」として、第３四半期は第２四半期に予測されたよりも楽観できるとの見方を示した。
