鴻海精密工業が10日発表した７月売上高は、前月比0.63％減、前年同月比53.06％増の1,961億6,600万台湾元（約5,260億円）で、過去２番目の高水準となった。証券業界からは同社が進めている中国での工場移転計画が売上高へ及ぼす影響に懸念が出ているが、鴻海は、計画は３～４年前から検討されていたものであり、迅速かつ確実に行われており影響はないと強調している。11日付工商時報が伝えた。
７月は電子産業全体で需要が弱まりを見せたものの、同社の消費者向け電子製品、ノートパソコンなどの部品受注は堅調だったため、前月から横ばいを維持できた。
工場移転計画について鴻海は、今年第４四半期には完了すると説明。今後は新たに設立した鄭州工場（中国河南省）で携帯電話、成都工場（四川省）ではセットトップボックス（ＳＴＢ）とタブレット型ＰＣを生産するとしている。
なお、同社の１～７月の連結売上高は前年同期比56.26％増の１兆1,254億7,400万元だった。
