ＩＣ販売２位の文曄科技（ＷＴマイクロエレクトロニクス）は24日、同業の韓ＢＳＩセミコンダクター（中国語名・北星電子）の韓国および香港の株式をすべて買収し、100％子会社とすると発表した。基準日は10月１日で、買収総額は1,680万米ドル。文曄は10月以降、単月売上高が過去最高の61億5,000万台湾元（約160億円）を超える可能性もある。25日付経済日報が伝えた。
ＢＳＩは1979年設立で、今年上半期売上高は3,927万米ドル、粗利益率は文曄を大きく上回る9.2％だった。文曄は買収により、携帯電話および家電の韓国上位３社を顧客とすることができる。また、今後ＳＴマイクロエレクトロニクス社製品の取扱額が、テキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）の製品を上回って、売上高構成比で最大を占める見通しだ。
同社は買収の理由について「（ＢＳＩの）創業者が高齢となり売却を希望していたこと、また顧客が当社のニーズに合致したため」と説明した。
これまでも買収で規模拡大に取り組んできた同社は、今後も粗利益率が高く良質の顧客を持つ企業を対象に買収を進め、日中韓、シンガポール、香港などの市場を開拓する方針だ。
