鴻海精密工業が７日発表した９月売上高は、前月比18％増、前年同月比62.69％増の2,534億7,600万台湾元（約6,770億円）で、市場予測の2,320億元を大幅に上回った。１〜９月売上高は前年比62.97％増の１兆6,000億元に達しており、証券会社は今年通年の売上高は台湾企業として初めて２兆元を突破するとみている。８日付経済日報が伝えた。
９月の増収要因について丁祈安同社副総経理は、コンシューマー向け電子製品をはじめパソコン、通信機器の受注好調を挙げた。証券会社は同社が単独受注しているアップルのタブレット型ＰＣ「ｉＰａｄ」が好調なためと指摘している。
証券会社は、電子産業は９月、台湾元高によって利益が浸食されるとみていたが、鴻海の予想外の好調を受けて、ノートＰＣ受託生産大手の広達電脳（クアンタ・コンピュータ）、仁宝電脳工業（コンパル・エレクトロニクス）など川下各社の売上高および出荷台数も過去最高となると予測している。
