中央健康保険局の統計によると、全民健康保険による保険給付額は来年、5,077億6,200万台湾元（約１兆3,400億円）に達し、5,000億元の大台を突破する見通しだ。人口１人当たりに換算すると、年間２万1,943元となり、健保財政のさらなる悪化が懸念される状況となった。21日付聯合報が伝えた。
全民健保による保険給付額は、1995年の導入当初は2,000億元に満たなかったが、急速な高齢化、医療の進歩による寿命の伸び、医療費がかさむ重病患者の増加などにより、２倍以上に膨らんだ格好だ。
重大傷病による医療費負担を軽減するために発行される「重大傷病カード」保有者は、健保導入当時の27万人から昨年末時点では80万人に増えた。重大傷病医療費は昨年1,378億元に達し、そのうちがん治療が481億元で35％を占めた。また、人工透析治療は300億元を超え、健保財政の重荷となっている。
