太陽電池最大手、茂迪科技（モーテック・インダストリーズ）の張秉衡執行長（ＣＥＯ）は26日、電子メーカーが太陽電池産業に相次いで参入していることから、既存メーカーは競争力を強化する必要があるとの認識を示した。27日付工商時報が伝えた。
太陽電池業界では最近、▽鴻海科技集団（フォックスコン）▽英業達（インベンテック）▽華碩電脳（ＡＳＵＳ）▽聯華電子（ＵＭＣ）▽台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）──などが続々と参入し、既存メーカーとの競争が激化するとみられている。
張執行長は、台湾国際太陽エネルギー展で講演し、「電子メーカーが太陽エネルギー産業に大挙参入しており、得意とする川下のモジュール分野からコスト競争力の優位で、大規模な生産能力を急速に整えている」と指摘。その上で、「電子メーカーの川下参入で、太陽電池の価格は明らかに下がり、産業全体としてはプラスになる」とした。
また、電子メーカーが今後、多結晶シリコン（ポリシリコン）生産など川上へと参入分野を拡大するのは確実とし、「既存メーカーがさらに強い競争力を備え、コスト削減に積極的に努めるべきだ」と呼び掛けた。
