ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の張忠謀董事長は、半導体業界が今後飛躍的に成長すると楽観しており、同社の12インチウエハー工場の月産能力が今年37％増の24万枚（ウエハー投入枚数）、来年は30％以上増え30万枚に達すると見通しを示した。４日付工商時報などが報じた。
張董事長は生産能力の大幅拡大の理由として、５〜６年前は自社で開発、製造し、ＴＳＭＣに一部しか生産委託をしていなかったＩＤＭ（垂直統合型の半導体メーカー）からの受注が増え続けていることを挙げた。同社は来年、製造プロセス28ナノメートルで量産を本格化し、同年末には12インチ工場での28ナノプロセス製品生産はフル稼働となる見通しだ。
張董事長の予測によると、今年半導体業界の生産額は世界全体で30％成長、うちファウンドリーは40％成長する見通しだ。来年は業界全体で５％成長し、うちＩＣ設計が７％成長、ファウンドリーは14％成長と予測。ＴＳＭＣの業績も14％以上伸びるとみている。
