メーデーに当たった今月１日に新北市で開かれた就職博覧会で、やらせ報道が発覚した。３日付蘋果日報などが伝えた。
王如玄・労委会主任委員は報道がショー化しているとして「台湾社会は病的だ」と強く批判した（２日＝中央社）
問題となったのは、馬英九総統と行政院労工委員会（労委会）の王如玄主任委員が推薦した求職者を、小籠包（ショーロンポー）で有名なレストラン「鼎泰豊」がその場で採用したシーン。
ニュース専門チャンネルで、野党色が強い三立新聞台は、馬総統らの前で求職者を装い「即採用」された女性が実は鼎泰豊の従業員で、問題のシーンはやらせだったと報道。これに受け、鼎泰豊はメディアの求めに応じたものだとして、やらせの責任を否定した。
その後の報道によると、一部メディアは「話題づくり」のために鼎泰豊側と示し合わせて、問題の場面を取材したものの、馬総統を批判したい三立だけが「やらせ協定」を破って真相をすっぱ抜いた可能性が浮上している。
労委会は「あるテレビ局が鼎泰豊の従業員に対し、求職者に扮（ふん）するよう求めた。記者は報道の倫理と職業道徳に違反した」との立場を表明した。
