グーグルが開発したＯＳ（基本ソフト）「クロームＯＳ」を初めて採用した低価格ノートパソコン（ネットブック）、通称「クロームブック」を、宏碁（エイサー）が６月15日、世界に先駆けて発売する。グーグルの11日（米現地時間）発表によると、当初は米国と英独仏など欧州６カ国に投入、その後数カ月で販売地域を拡大する。なお、サムスン電子も「クロームブック」発売でエイサーと足並みをそろえる。13日付経済日報などが伝えた。
エイサーが発売する「クロームブック」。07年７月の「クロームＯＳ」発表から約２年を経ての登場となる（グーグル提供）
エイサーの「クロームブック」は、デュアルコアＡｔｏｍプロセッサ搭載で、Wi−Fiと３Ｇ接続に対応、ディスプレイサイズはタブレットＰＣよりも大きい11.6インチだ。バッテリー駆動時間は６時間で、重量1.34キログラム、価格は349米ドルとグーグルがＯＳを無償提供することもあり低価格だ。また、起動時間が８秒と短く、ハードディスクドライブ（ＨＤＤ）を持たずに、ＯＳとブラウザ以外のすべてのアプリケーションをインターネットのクラウド上のものを使用することが特徴だ。
「ｉＰａｄ」などタブレッＰＣ人気に押されていたネットブックのカテゴリーが、「クロームブック」発売で巻き返せるかも注目される。
グーグルはまた、法人や学校向けに「クロームブック」のリース事業も発表した。ハードウエアとサポートサービス込みで、月額利用料は法人向けがユーザー１人当たり28米ドル、学校向けは同20米ドル。
