25日付工商時報によると、大手スマートフォンブランド、宏達国際電子（ＨＴＣ）が鴻海科技集団（フォックスコン）に生産を委託することを決めたとの観測が24日浮上した。ＨＴＣではフレームなどに大量に使用する金属材料の需要が高まっていることから、傘下に金属筐体（きょうたい）メーカー、鴻準精密工業（フォックスコン・テクノロジー）を擁する鴻海集団に委託することを決定したとされる。
また業界関係者によると、ＨＴＣは昨年からハイエンドパネルの供給不足にも苦しんでおり、業界で唯一、プリント基板（ＰＣＢ）、Ｓ−ＬＣＤ（スーパーＬＣＤ）液晶パネル、金属フレームを提供できる鴻海集団と既に今年初め、鴻海がＳ−ＬＣＤ液晶パネル1,200万枚を供給し、ＨＴＣは１割の生産を委託することで合意ができていたという。
ただ今年はＨＴＣの生産能力に不足の懸念はないため、鴻海集団の奇美電子（チーメイ・イノルックス）におけるＳ−ＬＣＤパネル良品率向上を待って、来年から正式に提携をスタートさせるとの予測だ。
ゴールドマン・サックス証券の陳柏宇アナリストも、ＨＴＣは自社の生産能力に強い自信を持っており、少なくとも年内の委託はあり得ないとの見方だ。
