雲林県政府の命令に従ってエチレングリコール（ＥＧ）などを生産する海豊工場（同県麦寮郷）の稼動停止を段階的に進めている南亜塑膠工業（南亜プラスチックス）の呉嘉昭総経理は15日、損失額は１日当たり1,700万台湾元（約4,800万円）に上っていると明らかにした。16日付経済日報が伝えた。
海豊工場は同日、ＥＧ第２工場の稼働を停止させた。南亜プラはＥＧの世界市場でシェア約９％を占め、主要な利益源としている。呉総経理は、ＥＧ生産停止によって第２四半期の業績に悪影響が出ることは免れないとの見方だ。証券会社は同社の６月売上高は前月比30％減の110億元、第２四半期通期では前期比20.6％減の464億元に落ち込むとみている。
南亜プラは20日にＥＧ第３工場も止め、この段階で合計年産能力108万トンのＥＧ生産が完全に中断する。呉総経理によるとＥＧの在庫量は「15日分よりやや多い」程度で、台湾内の契約顧客に優先的に供給する方針だ。
