太陽電池用多結晶シリコン（ポリシリコン）ウエハーの緑能科技（グリーン・エナジー・テクノロジー）は10日、「オファー価格の３～５％引き上げを試みている」と表明した。同業の中美矽晶製品（シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、ＳＡＳ）も顧客と値上げに関する交渉を行っており、第２四半期を通じ価格下落が続いていた太陽電池業界において、２社の値上げ計画は業界景気が上向くことを予想させるものだ。川下の電池メーカーでも今後、追随値上げが予想される。11日付経済日報が伝えた。
緑能は値上げについて、「第２四半期の製品価格下落は既に合理的な範囲を超えた上、需要が増加に転じたため」と説明。同社の値上げを機に市場メカニズムが正常に働き、適切な利益水準を取り戻すことを期待すると表明した。
また６月から低単価での受注を見合わせているＳＡＳも、「今期に入って価格が安定するとともに、需要も安定成長している」と指摘、川上のシリコン原料サプライヤーとも価格交渉を進め、業界全体で合理的な利益水準を模索したいとしている。
