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華碩、超低価格ノートEeePCを発表


ニュース 電子 作成日:2007年10月16日_記事番号:T00003179

華碩、超低価格ノートEeePCを発表

 
 華碩電脳(ASUS)は16日、250米ドルを切る超低価格で、操作も簡単なノートブック型パソコン「EeePC」4機種を発表した。価格は7,999~1万3,888台湾元(約2万8,700~4万9,500円)で、午後から一般の家電量販店などでも販売を開始した。年内の目標出荷台数は30万台。EeePCは短期間で開発されたことやハード面での性能から見た割安感などで早くから注目を集めており、台湾市場では主に2台目のノートPCとして選択する消費者が増えそうだ。
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ASUS「EeePC」(華碩電脳提供)

 施崇棠同社董事長は15日の講演で、「EeePCは、デジタル化社会に応える重量級の製品」と話し、EeePC効果により来年の華碩の分社後、受注生産部門を請け負う和碩は、受注規模を拡大するためより多くの資金を獲得すると語った。

 EeePCはA4サイズより小さく、重量は1キログラム以下で耐ショック、省エネ設計となっている。OSには操作が簡単なリナックスを採用し、無線インターネット、ビジネス、学習、娯楽などの用途での利用を想定してスペックが組まれ、スカイプによるインターネット電話機能と30万画素のウェブカメラも備える。またフラッシュメモリドライブ(SSD)を採用しているためコンピュータの立ち上げに要する時間はわずか15秒しかかからない。

一般ノートPCにも脅威に

 EeePCは、ハードディスクの容量が2~8ギガバイト(GB)と見劣りがする以外は、一般のノートPCと性能面でほとんど遜色がない。しかも価格は4分の1~3分の1となれば、「OLPC」や「classmates PC(CPC)」など今後発売予定の同価格帯他社製品を抑えるだけでなく、一般のノートPCのシェアを奪う可能性もある。ASUSによると、すでにある開発途上国からの100万台をはじめ、世界中から合計380万台もの注文を受けているという。
 
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 「100ドルパソコン」は、もともとマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究室が中心となる非営利団体OLPCが「One Laptop per Child(あらゆる児童に1台のパソコンを)」の理念の下に開発を始めたものだ。しかし施董事長によると、EeePCは対象をさらに拡大し、児童以外にも開発途上国の低収入層、初めてパソコンを触れるお年寄り、さらに一般利用者の2台目パソコンをターゲットに開発を進めたという。

 OLPCプロジェクトが開発を進め広達電脳(クアンタ・コンピュータ)が受託生産する「OLPC」、インテルが開発し華碩が受託生産する「classmates PC(CPC)」も発売を予定しているが、先陣を切ったEeePCに対する市場の反応に注目が集まる。