ニュース 電子 作成日:2011年9月20日_記事番号:T00032645
ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は今年は設備投資計画額74億米ドルを維持するものの、来年は60億米ドルに今年比19%引き下げる。世界経済の見通しが悪化する中、今年第4四半期の受注見通しは思わしくなく、65ナノメートル製造プロセスは生産能力がだぶついている。一方、28ナノプロセスの受注は予想以上に良く、来年第1四半期も需要が強まる見通しで、来年の設備投資は主に同プロセスの生産能力増強に充てる計画だ。20日付工商時報などが報じた。
設備業者によると、TSMCの28ナノプロセスは、新竹科学工業園区(竹科)12インチウエハー工場「Fab12」で既に量産しており、中部科学工業園区(中科)の12インチ工場「Fab15」でも試験生産を開始した。歩留まり率は予想以上に高く、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)のグラフィックチップ(GPU)のほか、クアルコム「スナップドラゴン」などARM ベースのチップセットも来年第1四半期に量産に入る。
アップル「A6」、3割受託か
TSMCは先週、アップルの次世代プロセッサー「A6」の3割を受託生産する契約を結んだとの市場観測が出ている。ドイツ証券の半導体アナリストは、TSMCが「A6」を来年第1四半期末から出荷し、同年売上高・利益を2~3%押し上げる効果が期待できると予測した。
一方、半導体製造プロセスの微細化が進んだことで、TSMCの65・55ナノメートルプロセスは設備稼働率が下がり、現在は生産過剰に陥っているという。
下半期は悲観、在庫抑制
TSMCは今回の景気低迷は長引かず深刻化しないが、今年下半期は需要期ながら振るわないとの認識だ。引き続き、在庫水準を引き下げ、年末時点で例年以下まで抑える方針。
ただ第4四半期の減収幅は10%以下に収まり、同業他社よりは悪くならないとみている。
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