急激な円高を受けて、トヨタの台湾総代理店、和泰汽車は22日、当初2012年１月に予定していた新車販売価格の引き上げを、今年10〜11月に前倒しする可能性があると表明した。値上げ幅は主力車種の「アルティス」で３〜５%を想定、その他の車種については未定としている。価格引き上げを前倒しした場合、新車販売シェア目標34%の達成は難しくなるとみている。23日付工商時報などが伝えた。
謝富来同社協理は、和泰のみが値上げを行った場合は顧客が他社に流失し、他社も追随した場合には自動車市場全体が縮小する恐れを懸念していると語った。市場では、和泰の値上げに他社も同調して、第４四半期および来年初頭の自動車市場に悪影響を与えるとみている。
一方、日産車販売の裕隆日産汽車は、引き続き利益計上が可能なため現段階では値上げは行わず、コスト上昇分は自社で吸収するとの考えを示した。
