テレビ用ＩＣ設計大手、晨星半導体（Ｍスター・セミコンダクター）は28日、電力線搬送通信（ＰＬＣ）技術を持つファブレス半導体メーカー、仏SPiDCOMテクノロジーの技術陣の買収を発表した。スマートテレビ、セットトップボックス（ＳＴＢ）分野の業務強化を図ることが狙いだ。29日付経済日報が伝えた。
Ｍスターは「今回の戦略的な技術買収と技術陣の加入で、テレビとＳＴＢの融合をさらに進め、次世代のスマートデジタルホームを実現するためのより効率的なプラットフォームを整えたい」と説明した。
SPiDCOMはＰＬＣ技術で 実績があり、製品は業界の標準仕様である「HomePlug AV」「IEEE1901」の認証を取得している。今回の技術買収の金額は公表されていない。
ＰＬＣは、電力線を通信回線としても利用する技術で、中国や新興国で既に応用されている。技術はブロードバンド通信に屋外電力線を使用する高速電力線搬送通信（ＢＰＬ）、スマートグリッドなどにも応用が可能で、Ｍスターにとっては新規事業参入のきっかけとなりそうだ。
