日立金属は８日、高級特殊鋼メーカーの栄剛材料科技（グロリア・マテリアル・テクノロジー、ＧＭＴＣ）と生産販売、技術、投資で業務提携すると同時に、第三者割当増資で同社株式５％相当を引き受けると発表した。今年度中をめどに相互の生産委託、流通経路活用、技術サポートなどを開始する。
両社は業務提携および資本提携に向け昨年末から協議していた。６月22日予定の日立金属の株主総会の後に株式を取得する予定だ。同社はワイズニュースの取材に対し、投資額は約20億円で、具体的な提携内容は協議中と説明した。
日立金属によると、高級特殊鋼は金型、自動車、航空機、エネルギープラントなどに不可欠な素材で、中国や東南アジアなど新興市場を中心に世界で需要増加が見込まれる。提携により、日立金属の強みの▽高性能・高品質▽技術サービス▽製品開発力▽ブランド力──と、ＧＭＴＣの▽海外販売体制▽中国市場へのアクセス力▽価格競争力▽ブランド力──を生かした体制を構築し、グローバル市場での事業拡大を目指す。
