華碩電脳（ＡＳＵＳ）の沈振来執行長はこのほど、低価格ノートパソコン（ネットブック）「Eee PC」シリーズの生産を第４四半期に停止することを明らかにした。一方、宏碁（エイサー）もネットブックの新製品発売を計画しておらず、撤退するとみられているため、同製品は近い将来市場から姿を消すことになりそうだ。３日付電子時報が報じた。
ＡＳＵＳの沈執行長は、「Eee PCを含む10インチディスプレイを備えたモバイルデバイス市場は、（キーボード装着でノートＰＣに変わる）変形タブレット型ＰＣに取って代わられており、ネットブックの消滅は予想されたこと」と語った。その上で、「当社のノートＰＣ成長力は強く、ネットブックを失うことによるダメージを補える」と強調した。
業界関係者は、ネットブックは欧米のみならず、中国でも需要が低下しており、メーカーは東南アジア、南米、中東での販売に注力したものの、タブレットＰＣの急速な普及に太刀打ちできず、消滅が早まったと指摘した。
