15日付蘋果日報が日本経済新聞の報道を基に報じたところによると、鴻海科技集団（フォックスコン）は堺工場（堺市）の運営会社と同様に、シャープ亀山工場（三重県）にも出資を望んでおり、亀山工場に大金を投じているアップルも支持しているようだ。一方、シャープの幹部は、亀山工場は機密性の高い技術が流出しないよう、外部の出資を受け入れないことで社内の認識が一致していると語った。鴻海の刑治平・広報担当は14日、両社は提携交渉中で憶測には回答しないと表明した。
シャープ亀山工場は中小型パネル生産を担い、第６世代生産ラインはアップルのスマートフォン、iPhone用を、第８世代ラインはタブレット型パソコン、ｉＰａｄ用を供給している。市場調査会社、ディスプレイサーチの謝勤益・大中華区総経理は、シャープの中小型パネル技術にはiPhone5のインセル方式も含まれ、アップルに供給し始めたばかりのシャープが外部の参入を許すわけがないと指摘した。
報道によると、シャープの幹部は、iPhone5向けパネルの出荷の遅れは販売に影響せず、亀山工場は来月フル稼働になる見通しだと語った。鴻海との提携交渉は、９月末までに合意に達することを望んでいる。
