水晶デバイス最大手の台湾晶技（ＴＸＣ）は、聯発科技（メディアテック）やクアルコムからの受注が増え、生産能力が深刻な不足状態に陥っていることから、中国・重慶工場の緊急拡張を計画している。新ラインは10月にも稼働する予定だ。17日付経済日報が報じた。
同紙によると、メディアテックはスマートフォン向けチップの販売が好調なことからＴＸＣに単月3,000万個の出荷を要請しているが、同社は2,000万個しか供給できていない。また、クアルコムはこれまで日本メーカーから調達していた水晶振動子をＴＸＣからの調達に切り替えたため、供給不足はさらに深刻な事態となっている。
このほか、このほどアップルが予約受付を開始したスマートフォン新製品「iPhone5」に使用される水晶部品も５個のうち３個をＴＸＣが供給している。iPhone5は１時間で予約が終了するほどの人気となっているため、ＴＸＣの９月連結売上高は、過去最高を記録した８月よりさらに10%成長が見込まれている。
