微風広場（ブリーズセンター）の王玉文広報担当はこのほど、同百貨店に店舗を構えるスイスの高級化粧品ブランド「swissweda」が「スイスから輸入した」とうたって販売していた商品が台湾で生産されていたとして、19日に10億台湾元（約27億円）相当の全商品が桃園県調査局によって押収されたことを明らかにした。同ブランドは既に微風広場のカウンターを撤去して販売を中止、購入者への払い戻しに応じている。20日付中国時報などが報じた。
同紙によると「swissweda」は台湾の業者がスイスで登記したブランドで、同国での知名度は低いものの台湾では多くの顧客を抱える。なお同ブランドの商品は「瑞姿国際」が2004年から輸入代理を開始、「理律」が商品の包装・販売を手掛けていた。
両社の総経理を兼任する陳素里容疑者は今年の７月、桃園県蘆竹郷南竹路にあるプレハブ工場を賃借して化粧品や美容品を生産するようになり、その際、これまでスイスから輸入していた原料を台中の化学製品工場から取り寄せた廉価品に換え、高価格のまま販売していたという。
なお、「swissweda」は約３カ月前に財務危機に陥り、同ブランド製品を販売していた新光三越百貨や広三そごう百貨などの各大手百貨店は、次々と販売を取りやめていたが、微風広場だけが販売を続けていた。
