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HTC再起の兆し、前評判でサムスン上回る


ニュース 電子 作成日:2013年4月17日_記事番号:T00043158

HTC再起の兆し、前評判でサムスン上回る

 宏達国際電子(HTC)は一部地域で発売遅延を招いた旗艦機種「新HTC One」の部品不足が解消し、再起の兆しが見え始めた。19日発売の米国では、サムスン電子「ギャラクシーS4」が1週間遅れで登場するが、前評判で2倍近い支持率を得ている。先月末発売の台湾では、サムスン不在の展示会、春季電脳展(ソフテックス、17〜21日)でアピール。中国では労働節(メーデー、5月1日)連休を狙い4月下旬に発表予定だ。証券会社は、「新HTC One」は月間出荷台数が2〜3倍に増え、第2四半期に売上高の過半を占めると予測した。17日付蘋果日報などが報じた。

 「新HTC One」は米通信キャリア、A&Tやスプリント・ネクステルが発売。A&Tは26日にサムスン「ギャラクシーS4」発売も控える。

 大和証券は欧米のハイテク関連サイトの調査を基に、グーグルのアンドロイドOS(基本ソフト)搭載スマートフォンで最も注目されているのが同2機種で、発売前となる現時点の支持率は「新HTC One」が60%と、「ギャラクシーS4」の32%を大きく上回ると指摘。調査対象は携帯電話ゲーマーやハイテクオタクが多く、一般消費者の心理を正確に反映しているわけではないが、昨年時点で「新HTC One」が42%、「ギャラクシーS4」が50%だったことを思えば、大きく歩を進めたと分析した。実際に、米国では既に数十万件の購入予約を受け付けている。

 大和証券は、搭載カメラモジュールのボイスコイルモーター(VCM)やセンサー、金属筐体(きょうたい)など部品不足の問題に改善がみられると指摘。「新HTC One」の出荷台数は3月の30万台から4月には80万台、5月には100万台まで増えると予測した。

春季電脳展、出展スペース最大

 「新HTC One」は先行発売した台湾、英国、ドイツでも売り切れ状態だ。HTCは「新HTC One」「HTCバタフライ」などを展示販売するソフテックスで最大の40小間を確保。会場は世界貿易センター1号館(台北市信義区)で、延べ40万人が入場すると主催機関の台北市電脳商業同業公会(TCA)は予想した。


人気の「HTCバタフライ」の台湾市場向け新カラー、ピンクも春季電脳展にお目見えする(HTCリリースより)

セミオーダー機種、中国市場の注目

 中国では北京市で4月下旬に「新HTC One」の記者会見を開催する予定だ。通信キャリア3社と提携し、各社版にカスタマイズした「新HTC One」を販売することで、協力関係を強化するようだ。

 これに先駆けHTCは中国ユーザーの注目を集めるため、「史上最高のコストパフォーマンス(価格性能比)」とうたうセミオーダーメイド方式のミドル〜ローエンド機種「E1」を発売した。同機種は、ユーザーがスマートフォンのカバー(6色)や、デジタルカメラの画素数(500、800万画素)、内蔵メモリ容量(8、16GB)などを自由に選べる。デュアルSIM対応、4.3インチで解像度WVGA(800×480ピクセル)のディスプレイ、1.15ギガヘルツ(GHz)のデュアルコア搭載などは共通だ。価格は最低1,699人民元(約2万7,000円)、最高1,899人民元だ。 

【図】