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H7N9型鳥インフル、台湾で初の感染者


ニュース 社会 作成日:2013年4月25日_記事番号:T00043311

H7N9型鳥インフル、台湾で初の感染者

 中央流行疫病指揮センターは24日、中国から戻った台湾人男性(53歳)のH7N9型鳥インフルエンザ感染を確認したと発表した。中国以外で初めてのケースだ。男性は隔離されて治療中で、男性と接触した139人に感染の症状は出ていない。ただ、世界保健機関(WHO)は「最も致死率の高いウイルスの一つ」で、ヒトからヒトへ感染するよう変異してもおかしくないと指摘。台湾でワクチンが完成するのは早くても8月だ。疫病指揮センターはきょう25日、警戒レベルの引き上げなど対策を協議する。25日付蘋果日報などが報じた。


張峰義・疫病指揮センター指揮官(左)は、男性が台湾に戻った9日は潜伏期間で感染力はなかったため、搭乗客に余計な不安を与えないために便名は公開しないと述べた(疫病指揮センターリリースより)

 疫病指揮センターによると、感染が確認された台湾人男性は3月28日から4月9日まで江蘇省蘇州市に滞在し、9日に上海市から台湾に戻った。入境時に症状はなかったが、3日後に発熱、寝汗、倦怠感などの症状が現れ、16日に高熱で入院。タミフルを投与しても症状が悪化し、台湾大学医学院附設医院(台大医院)の特別病室に移された。それまで2回の検査は陰性だったが、24日に陽性反応が出た。

 男性は蘇州で鳥類に接触したり、火が通っていない肉類や卵を食べていない。男性と接触があった市民29人は既に潜伏期間の7日を過ぎた。医療関係者110人に症状は出ていないが、27日まで追跡調査を行う。

 張峰義・疫病指揮センター指揮官は、今後の対策として、▽接触者の全面把握▽受診の専門窓口設置▽病院22カ所で隔離病室設置▽検査の実験室6カ所追加▽ワクチン研究開発(R&D)の補助金拡大▽市民に対する予防呼び掛け▽部会(省庁)横断会議の拡大──を掲げた。

市場での家禽類解体、禁止前倒しか

 疫病指揮センターは25日、市場での家禽類解体禁止の前倒しも検討する。行政院農業委員会(農委会)は先週、6月17日からの実施を発表していた。

 感染が確認された台北市では、郝龍斌市長が24日夜、対策チームの対策センターへの格上げを発表した。24時間体制で予防や情報収集を行う。陳雄文副市長は、台湾で感染したのでなく、外から持ち込まれたケースのため、市場での家禽類解体禁止の時期を早める考えは当面ないと述べた。

 台湾ではこれまでに鶏肉の価格は2割、卵も1割下落している。

マスク生産加速

 WHOも24日、生きた家禽類を扱う市場に出向いたり、排泄物や血液に触れないよう注意を呼び掛けた。食用に加熱した鶏肉の摂取を控える必要はなく、入境制限など台湾が旅行者に対して特別な措置をとることは勧めていない。

 中華航空(チャイナエアライン)、長栄航空(エバー航空)、復興航空(トランスアジア・エアウェイズ)は、中国、香港、マカオ便に特別消毒を全面実施し、乗組員に搭乗前の体温測定を命じ、機内にはマスクや体温計を十分に用意していると表明した。旅行業界関係者によると、中国での感染が明らかになった3月末以降、中国旅行者は3割減少した。

 マスクの需要拡大を見込み、華新医材は生産ラインを2交代制から3交代制に変更し、月産量を600万枚に倍増した。ドラッグストア大手の康是美(コスメッド)やコンビニエンスストア大手の全家便利商店(台湾ファミリーマート)などはマスクや消毒液などの補充に努めている。経済部工業局の関係者は、行政院衛生署疾病管制局の倉庫にマスク1〜2カ月分など物資を十分用意してあると述べた。

 蘇州で働き、同日台湾に戻った何さんは、蘇州や上海は通常通りなのに、台湾は空港でもメディアでも大ごとになっていて、深刻さを感じたと語った。中国の感染確認は24日までで108人、死者は23人に達した。14人は回復した。致死率は約20%だ。