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台湾ウンピョウは絶滅、研究チームが結論


ニュース 社会 作成日:2013年4月29日_記事番号:T00043342

台湾ウンピョウは絶滅、研究チームが結論

 「台湾ウンピョウは既に絶滅した」──。台湾と米国の生態学者などから成る合同研究チームが、このほど宣言した。同チームがまとめた調査レポートが今年末に環境保全関連の英誌『Oryx』に掲載される予定で、行政院農業委員会(農委会)林務局は「レポートが発表された後、野生動物諮問委員会を召集し、正式に絶滅を宣告して保護対象から外すかどうかを議論することになる」とコメントした。

 雲のような黒い斑点があることから「雲豹(ウンピョウ)」と呼ばれるネコ科肉食獣の台湾亜種「台湾ウンピョウ」は、かつて台湾南部および東部の山間部に生息していたが、開発が進み生息地が縮小したことや人間による捕獲が原因で姿が見られなくなっていった。

 これまでも台湾ウンピョウは絶滅したとの見方が強かったが、学術的な研究による裏付けがなかったため、米バージニア工科大学で野生動物を研究する姜博仁博士らが調査チームを立ち上げ2001~04年の間、大武山自然保留区(台東県)などに約400台の自動カメラを設置し、観察を行った。

 しかしその間、ウンピョウの姿をカメラに捉えることは一度もできなかった上、足跡や毛、ふんなどの痕跡もまったく見つからなかった。さらにその後、玉山や太魯閣(タロコ)渓谷(花蓮県など)、雪霸国家公園(苗栗県)、東部の海岸山脈などで調査を進めたが成果は得られなかった。

 こうした12年にわたる調査を基に研究チームは昨年、「台湾には既にウンピョウはおらず、存在しているとしてもごく少数で、早晩絶滅は避けられない」と結論付けるレポートを『Oryx』誌に投稿、このほど掲載が決定した。

 長期間の調査の間、メンバーが心臓発作で急死したり、増水した川に流されて行方不明になったりと困難が続いた。このため「台湾にはまだウンピョウがいると信じて調査を続けてきた」というメンバーは失望を隠せないようだ。

 なおこれにより台湾原生のネコ科動物は、ベンガルヤマネコの台湾亜種「タイワンヤマネコ(石虎)」のみとなるが、こちらも既に500頭以下にまで数が減っているとされ絶滅が危惧されている。