HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

台プラ、古雷優先に方向転換


ニュース 石油・化学 作成日:2013年4月29日_記事番号:T00043366

台プラ、古雷優先に方向転換

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)の王文淵総裁は27日、中国・福建省漳州市の古雷半島で川上から川下までの垂直統合型の石化プラントを設立する計画を初めて明らかにし、投資規模は130億米ドルと、浙江省寧波市での「大エチレン計画」の100億米ドルを上回るとの見方も示した。大エチレン計画が中国の第12次5カ年計画(2011~15年)の対象プロジェクトから除外されたことから、台プラは古雷半島優先へと投資方針を転換させたものとみられる。28日付蘋果日報などが報じた。


王総裁(中)は27日、第6ナフサ分解プラント(雲林県麦寮郷)で海上の守護神「媽祖(まそ)」を迎え入れる儀式に参加した(27日=中央社)

中国最大の投資先に

 王総裁は、川上事業(製油、ナフサ分解プラント)は単独出資を希望する一方、中国企業との提携も視野に入れており、川下事業では台湾企業との合弁を考えていると語った。台湾メーカーで候補に挙がっているのは、長春集団(CCPG)、台湾聚合化学品(USI)とみられる。年内にも投資計画を申請し、2016年の工場稼働を見込む。年間生産量は、原油精製が1,600万トン、エチレン120万トン、プロピレン60万トンに達する見通しで、台プラにとって中国最大の生産拠点となる。

 古雷半島への投資は、台湾メーカーに有利な条件が掲げられており、台湾区石油化学同業公会(石化公会)の陳武雄理事長主導による▽USI▽中国石油化学工業開発(CPDC)▽李長栄化学工業(LCYケミカル)▽和桐化学(HT)──の台湾石化メーカー4社が合同で名乗りを挙げている。「同プロジェクトに台プラも参加するか」との質問に対し王総裁は、「中国側がエチレンプラントを何基認可するか分からず、まだ議論していない」と述べた。

 一方、寧波の大エチレン計画についても「進行中」と語った。同計画は、需要の大きい華中市場への供給で、立地面で優位性が高いとみている。

 なお、台湾政府は中国でのナフサプラント設置を認めていないため、中国で行政からの同意を得ても、台湾側が規制を緩和しなければ実現しない。

景気回復、「時間がかかる」

 王総裁は石化業界の景気見通しについては、世界経済の回復が見られず「思いの外良くない」との見方を示した。石化業界は昨年不調に終わったため、今年の需要は昨年を上回るものの、景気回復には時間が必要と分析した。王瑞華・台プラ副総裁も同様の見方を示し、内部では対策として、原料と製品の在庫管理に力を入れていると説明。原料価格の変動が激しい中、原料コストの管理をうまく行っていることで、製品の競争力は他社を上回っていると指摘した。

【表】