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ビンロウの吐き捨て、4時間のセラピー強制受講


ニュース 社会 作成日:2013年5月15日_記事番号:T00043647

ビンロウの吐き捨て、4時間のセラピー強制受講

 「檳榔(ビンロウ)」と言えば、台湾で古くから親しまれている口の中でかむタイプの嗜好(しこう)品だが、立法院で14日、ビンロウをかんだ際に出る汁やかすを路上で乱りに吐き捨てた場合、罰金に加え4時間の「禁ビンロウ・セラピー」を強制受講させるという法改正が決議された。

 同改正案を提出した江恵貞・立法委員によると、台湾においてビンロウは口腔がんの主要原因の一つとなっており、患者10人のうち9人がビンロウ常習者だという。

 また衛生署の統計では、過去10年間で口腔がん発生率と死亡率は上昇を続けており、台湾人男性がかかるがんのうち4番目に多くなっている。

 なお現行規定では各地方自治体の環境保護局(環保局)が指定するエリア内でビンロウの汁やかす、パッケージなどを捨てた場合、1,200〜6,000台湾元の罰金が科される。しかし江・立法委員は、現状では再犯率が高く、違反者への教化目的が効果を挙げていないとして、セラピー講習の強制受講を加えることになったと説明した。

 環境保護署(環保署)の沈世宏署長は、新規定について「ビンロウをやめることで市民の健康改善を促すほか、環境の改善にもプラス効果が期待できる」と歓迎しており、「将来的にはタバコのポイ捨てにも同規定を適用すべきだ」と提案した。

 ただ一方で、「ビンロウ汁の吐き捨てが処罰対象となるのは道を汚すためで、セラピーを受けさせることに論理的な一貫性はない」「この論理からすれば、道にガムを吐き捨てた場合、『禁ガム・セラピー』を受けさせなければならない」などと疑問の声も上がっている。

 また現在、飲酒運転の違反者に交通安全講習の受講が義務付けられているが、地方自治体の人的資源が追いついていない状況で、ビンロウ・セラピーが加わればさらに状況が厳しくなるという現実的な課題も懸念されている。