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フィリピン人労働者に暴行も、対比感情が危険水域に


ニュース 社会 作成日:2013年5月17日_記事番号:T00043698

フィリピン人労働者に暴行も、対比感情が危険水域に

 台湾漁船が操業中にフィリピンの公船から銃撃を受け、漁船員1人が死亡した事件に対するフィリピン政府の対応に台湾全土で不満が高まる中、台湾で働くフィリピン人労働者に怒りをぶつけるという事例も発生している。

 台南市では16日、出勤するため路上で自転車に乗っていたフィリピン人労働者(30歳)が、バイクに乗った4人組の男に襲われ、鉄パイプで殴られるという事件が発生した。

 また外国人労働者の支援団体、台湾国際労工協会によると、ある企業がフィリピン人労働者に勤務時間後の外出を禁止したり、フィリピン人介護士が雇用主から「犬」などの罵声を浴びせられたりするというトラブルが起きているという。

 こうした事例の発生を受けて馬英九総統は同日夜、フェイスブック上に「事件の責任はフィリピン政府にある。台湾人は出稼ぎ労働者などのフィリピン人に怒りをぶつけないでほしい」とのコメントを投稿した。

 なおフィリピンメディアでも、「台湾市民の怒りの矛先が向けられたフィリピン人労働者は怖くて外出もできない状態だ」などと報じられている。

 また同国メディアはインターネット上の情報を引用して、ある軽食店の店主が「フィリピンの犬には売らない」と発言したと伝えた。しかし、これについては捏造(ねつぞう)の可能性が高く、フィリピン人労働者が多く働く台中加工出口区(輸出加工区)周辺の商店では不売を行っている店はなく、ある店主は「故郷を遠く離れて苦労している彼らに政府の誤ちの責任を取らせるのは間違っている」と語っている。

 なおフィリピン人労働者襲撃事件について、台湾大学政治系の張亜中教授は「台湾の国際イメージを大きく傷つける」として市民に冷静になるよう呼び掛けている。