ニュース その他分野 作成日:2013年5月29日_記事番号:T00043927
江宜樺行政院長は28日、消費支出拡大、台湾投資促進、起業奨励など13項目から成る景気刺激策を発表した。5年で30億台湾元(約100億円)以上を投じる。これにより、今年のGDP(域内総生産)成長率の3%台確保を目指す。ただ、証券会社や専門家は、内容に新味がない、賃金水準が低迷する中で消費抑制ムード脱却は困難など、景気刺激策の効果を疑問視している。29日付蘋果日報などが報じた。

江宜樺行政院長(右2)。馬英九総統就任5年で最低となった支持率の回復につながるか(28日=中央社)
景気刺激策の起業奨励のうち「技術による現物出資に対する課税合理化」は、特にバイオテクノロジー業界で歓迎されている。行政院国家科学委員会(国科会)の朱敬一主任委員によると、主な規制緩和は▽範囲をベンチャー事業に限定しない▽技術現物出資の所得税課税を5年間猶予する──の2点。現在、技術現物出資の場合の税金負担は大部分が出資者のため、課税合理化により今後の出資意欲の大幅な向上が見込まれる。出資者は税金対策のためケイマン諸島などの第三地に会社を設立する必要がなくなる。出資を受ける企業も、技術出資者に支払っていた資金を技術開発に回せるようになる。
起業奨励はこのほか、▽毎年4~6チームを選出し創業資金各200万元を支給する起業奨励計画、年間投資額6,000万~7,000万元(企業13社の賛助含む)▽今年第3四半期から毎年60社、5年で300社の創業に資金援助する創業天使計画、5年で10億元▽小規模なベンチャー企業が株式の店頭登録で資金調達しやすくなるよう年内にベンチャーボードを開設──があり、計4項目だ。

生保資金、1400億元呼び込み
景気刺激策の台湾投資促進では、▽地方政府による重大投資計画推進強化、投資額2億6,000万元▽政府調達の年度計画の執行加速▽環境影響評価(環境アセスメント)と地目変更の手続き加速──で、1兆2,000億元の民間投資促進を見込む。さらに生命保険会社の公共建設投資解禁で、張盛和財政部長は公共建設42件に1,400億元の資金を呼び込めると予測している。台北市信義計画区のA25区画の建設・運営・譲渡(BOT)案がまず注目されそうだ。
RTマート、販売5割増も
消費支出拡大のための景気刺激策は既に一部発表済みで、▽省エネルギーのガスこんろ・ガス湯沸かし器への購入補助、投資額4億元▽高効率モーターのモデル普及補助、1億8,000万元▽公共交通機関の車両買い替え補助、10億3,500万元▽海外からの旅行者誘致、1,500万元──の4項目。
量販店大手、大潤発(RTマート)は、省エネ認定1、2級のガス湯沸かし器は通常タイプより1,000~2,000元高いが、1台1,000元の購入補助で、同社の販売額は5割以上増えると予測した。一方、中華民国全国工業総会(工総、CNFI)の蔡練生秘書長は、個人所得が増えなければ消費は増えないと効果に否定的な見方だ。あるタクシー運転手は、購入補助が4万元出ても数十万元の自己負担を考えれば、商売上がったりの中で買い替えは困難だと嘆いた。
13項目目は株式市場の活性化を狙う証券取引所得税(キャピタルゲイン課税)改正だ。与党の国民党は立法院が休会となる31日までに法案が可決できるよう野党との調整を急いでいる。
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