業界関係者の話を基に２日付経済日報が報じたところによると、アップルの在庫調整圧力の強まりで、同社製品の組み立てを手掛ける鴻海精密工業が６月の最終３日間、川上からの部品納入を一時停止したもようだ。これについて鴻海は「ノーコメント」としているが、同社の従業員は「この件は耳にしている」と語り、一部部品の事前納入量が多かったため月末に調整したとの見方を示した。
また、同じくアップル製品の組み立てを手掛ける和碩聯合科技（ペガトロン）も納入を一時停止したとみられている。業界関係者はアップルは特にハンドヘルド製品の在庫調整圧力が顕著で、同社との関係が密接なサプライヤーの６月売上高は当初予測を下回ると指摘。一部業者は前月比で２～３割落ち込むとの見通しを示した。
アップルにフレキシブルプリント基板（ＦＰＣ）を供給しているメーカーについて一部証券会社は、「米系顧客の既存製品向け受注が大幅に減少した」として第２四半期売上高を当初予測の前期比4.3％減から同11.1％減に下方修正した。
ただ別の証券会社は、アップルは下半期にiPhoneの次世代機種および廉価版機種、次世代iPad miniなどの発売を控えているとされ、サプライヤーは７月から出荷が増え、８、９月はさらに増加する可能性もあるとの見方を示している。
