台北市の公共レンタサイクル「Youbike（ユーバイク、微笑単車）」は、利用開始30分間の無料が人気を呼び、毎日延べ６万人以上が利用するなど普及が進む一方で、ここ１、２年で同市の自転車販売店が20軒以上廃業していたことが分かった。23日付自由時報が報じた。
台北市自行車商業同業公会の劉銘煌顧問は、廃業した自転車販売店はいずれも学生向けに単価2,000～3,000台湾元（約7,000～１万円）の低価格商品や中古車を取り扱っていたと説明。しかし、Youbikeの駐輪場増加に伴って客足が減少し閉店に追い込まれたことから、台北市は30分間無料を取りやめるべきだと呼び掛けた。
これに対して王声威・同市交通局長は、台北都市交通システム（ＭＲＴ）駅周辺の駐輪場はいつも不足しており、通勤目的の利用が増えていると指摘。自転車業界を圧迫しているとは考えておらず、来年も30分無料を続けたいと語った。
しかし、自転車販売店の店主からは、Youbikeの普及で売上高が３～４割落ち込んでおり、修理だけでは経営が苦しいとの声が聞かれた。
