遠東集団（ファーイースタングループ）傘下のばら積み海運大手、裕民航運が９日発表した年次報告書で、徐旭東（ダグラス・シュー）遠東集団董事長の長男、徐国安氏（37）が亜洲水泥（アジアセメント、亜泥）代表者として裕民航運の董事を務めると同時に、副総経理に就任していたことが分かった。徐董事長の子息が初めて経営陣入りしたことで、遠東集団の後継者候補として注目されている。10日付経済日報が報じた。
徐董事長（72）は９日の株主総会で、高齢を理由に権限委譲を進めるよう少数株主に勧められた（９日＝中央社）
徐国安氏は2007年から裕民航運の董事を務め、昨年11月13日付で副総経理に就任していたが、遠東集団は大々的に発表していなかった。
徐董事長の他の子息は、長女の徐国梅氏が化学繊維メーカー、遠東新世紀（ファーイースタン・ニューセンチュリー）の董事、次女の徐国玲氏は百貨店大手の遠東百貨（ファーイースタン・デパートメント・ストアズ）の董事を務めている。
徐董事長は遠東集団傘下の▽裕民航運▽アジアセメント▽遠東新世紀▽遠東百貨──の他、▽遠伝電信（ファーイースタン・テレコミュニケーションズ）▽東聯化学（ＯＵＣＣ）▽宏遠興業（エベレスト・テキスタイル）▽遠東化聚工業（ファーイースタン・ポリケム・インダストリーズ）▽遠東国際商業銀行──を合わせた上場９社の董事長を一手に担っている。
