鴻海精密工業の郭台銘（テリー・ゴウ）董事長は19日メディアに対し、「医療市場への参入に全力を注ぐ」と表明。「良いものを作るだけでなく価格を引き下げ、医療設備コストの引き下げに貢献したい」と意欲を示した上で、「既存業者は高い利益率を享受しているが、当社は現在の医療における販路と販売体制を打ち壊したい」と語った。20日付蘋果日報が報じた。
郭董事長は、同社が開発する医療用ロボットは携帯電話などモバイルデバイスとの組み合わせで長期的な看護、介護を助けるもので、今後クラウドコンピューティングや第４世代移動通信（４Ｇ）ネットワークと結合したさまざまなサービスを提供すると説明。医師や看護師が本当に必要な業務に専念できる時間を捻出できるよう支援すると強調した。
さらに同社が価格の引き下げを可能にする理由として「医療設備向け鋼材、アルミ材、電子制御機器などは調達量が少ないが、コンシューマ向け電子製品の調達に統合することでコストが抑えられる」と説明し、さらに「当社の精密金型加工技術やクラウドネットワークと組み合わせることで従来型製品に少し上乗せするだけで利益を上げられる」と語った。
