ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）は31日、法人説明会を行い、今年の資本支出は昨年比約30％減の18億米ドルとする計画を発表した。蔡力行執行長（ＣＥＯ）は資本支出の削減について、「景気の悪化予測を意味しないが、サブプライムローン問題による世界的な経済減速への懸念の高まりが需要減少を招いているためだ」と説明した。１日付工商時報が伝えた。
同社の第１四半期の売上高は、市場予測では前期比７～９％減だが、65ナノ製造プロセスによる３Ｇ携帯電話向けチップやグラフィックチップの受注が好調のため、５～７％減にとどまる見通しだ。
昨年第４四半期の売上高は過去最高の938億6,000万台湾元（約3,120億円）に達し、粗利益率は47.8％まで改善された。通年売上高は3,226億3,000万元で、純利益は1,091億8,000万元だった。ウエハーの平均販売価格（ＡＳＰ）下落対策について蔡執行長は、資本支出を削減して規則正しい生産能力拡充を行うとした。今後５年間の資本支出は過去５年より減少するとみている。
